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ゼニスの英雄に捧げられたクロノマスター【トリビュート トゥ シャルル・ベルモ】

こんにちは!
瀧澤です。

本日は【クロノマスター】よりおすすめの1本をご紹介します!
少し長文になりますが、よろしければお付き合いください。

ゼニスの英雄に捧げられたクロノマスター【トリビュート トゥ シャルル・ベルモ】 - CHRONOMASTER |IMG_0630

ZENITH
エル・プリメロ オープン
品番:03.20416.4061/51.C700
ケース径:42㎜
素材:ステンレス
防水:10気圧防水
価格:¥1,017,500(税込)

今年で50周年記念を迎えるエル・プリメロですが、その名機には影の立役者たる人物がいることをご存知でしょうか?
今でこそゼニスにはなくてはならない存在となったエル・プリメロですが、一度はその存在自体が危ぶまれたことがあったのです。

ゼニスの英雄に捧げられたクロノマスター【トリビュート トゥ シャルル・ベルモ】 - CHRONOMASTER |IMG_0633

少し話が変わりますが1969年、時計業界では有名な「クォーツショック」が起こります。
日本ブランドのSEIKOにより初めてクォーツ腕時計が実用化されたことにより、それまでの機械式時計よりも優れた精度と手の届きやすい価格帯で非常に人気を博しました。
逆にそれまで機械式時計がメインであったブランドは徐々に業績を悪化させ衰退することになります。
ゼニスもその流れには逆らえず、ついには機械式時計部門の設計図や工具を全てを手放して、クォーツ時計の製造にに移行していくこととなります。そしてエル・プリメロもこのタイミングで姿を消していくと思われました。
そんな中一人の技術者が立ち上がります。それが後のゼニスの英雄「シャルル・ベルモ氏」です。

ゼニスの英雄に捧げられたクロノマスター【トリビュート トゥ シャルル・ベルモ】 - CHRONOMASTER |IMG_0636

当時工房の責任者であったシャルル・ベルモ氏は、今までの機械式時計の英知である設計図や工具を破棄することに猛反対します。しかし、その反論むなしくブランド側の考えが変わることはありませんでした。
そこでなんとシャルル・ベルモ氏は、エル・プリメロに関わる設計図や工具、さらには金型までの全てを工房の屋根裏部屋に運び込み隠してしまったのです。
その量は尋常ではなく、総重量にして1tは超えていたといわれています。

ゼニスの英雄に捧げられたクロノマスター【トリビュート トゥ シャルル・ベルモ】 - CHRONOMASTER |IMG_0627

そして時はたち、再び機械式時計が評価される時代がきます。
休眠していたブランドや、新しく機械式時計をつくるブランドが現れる中、ゼニスの経営陣は困惑します。
そう、なぜならゼニスの機械式時計の代名詞であるエル・プリメロは設計図や工具が存在しないので誰一人として作ることのできる技術者がいなかったのです。
そこで、その話を聞きつけて既にゼニスからは身を引いていたシャルル・ベルモ氏があの屋根裏部屋をゼニス経営陣に打ち明かします。そして、無事エル・プリメロの製造に必要なものを取り戻し、ゼニスは再びこのエル・プリメロで時計業界に名を馳せることになるのです。

ゼニスの英雄に捧げられたクロノマスター【トリビュート トゥ シャルル・ベルモ】 - CHRONOMASTER |IMG_0635

そのゼニスの英雄の功績をたたえ、トリビュートトゥシャルルベルモの名を冠したクロノマスターが発売されることになります。
それが今回ご紹介したモデルというわけです。
文字盤やレザーストラップまでブルーで統一されたこの色鮮やかなモデルには、裏蓋にシャルル・ベルモ氏の名が刻まれており、エル・プリメロの歴史の一部を感じて頂ける部分だと思います。

いかがでしょうか?
今年はエル・プリメロ50周年を記念したモデルもいくつか発表されているので目移りしてしまいますが、ゼニスを救った英雄に捧げられたこの1本も、50周年を飾るモデルとして相応しいのではないでしょうか。
気になられた方は是非一度店頭でご覧ください。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

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