ゼニス「クロノマスター チタン」──軽さと先進性が融合したモダン・クロノグラフ

こんにちは。いつもゼニスブティック大阪のブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
本日は、ゼニスを代表するモデル“クロノマスタースポーツ”の中でも新たな素材を使用した1本、チタンで仕上げられたクロノマスタースポーツをご紹介いたします。
チタンとは?今、時計業界で注目される理由とは?

チタン製の時計は以前から存在していましたが、なぜ今チタンが注目されているのでしょうか?
この素材はステンレススティールの約60%の重さしかなく、優れた耐食性と耐久性を誇ります。さらに、金属アレルギーを起こしにくく、肌に優しいという特性もあるため、日常使いの時計に最適です。
チタンのすごさとは?グレード5チタン──加工の難しさが、価値を物語る素材

一見すると無機質なメタルに過ぎないかもしれません。
しかし、グレード5チタンは、素材として最も日常使いに適しているといってもいいかもしれません。
時計製造においてこのチタン合金を扱うことは、製造者にとっては技術力の証明でもあります。
この素材の最大の特徴は、純チタンの約2倍に達する強度、それに加え極めて高い耐久性と耐腐食性を併せ持ちながら、驚くほど軽量です。
しかし、この素材を時計に使用することは容易なことではありません。
グレード5チタンは、“非常に加工が困難な金属”でもあるからです。
切削時に発生する熱が逃げにくく、工具との摩擦熱で焼き付きやすいという性質を持ちます。
特殊な工具でなければ、すぐに刃が摩耗し、加工効率が落ちてしまいます。削るたびに工具を研ぎ直し、温度管理を徹底しなければ、思い通りの形には仕上がりません。
さらに、グレード5は粘性が高く“切りくず”が絡みやすいため、研磨やポリッシュも一筋縄ではいきません。
鏡面仕上げにするには、熟練の手作業と特殊な処理工程を何度も繰り返す必要があるのです。
価値があるチタン

人の手が多く必要な素材であり、コストがかかってしまいます。
それでもなぜ、多くのハイエンドブランドがこの素材を採用するのでしょうか?
それは、完成したときの仕上がりが、他では得られない多くの良さがあるからこそと言えます。
マットで深みのある質感、傷に強く、長年にわたって美しさを保つ堅牢性であること、そして何より、「軽くて強い」という矛盾を見事に成立させた素材であることです。この素材を使いこなすことは、時計ブランドの設計・加工技術、そして美意識の高さを感じられるといえると思います。
クロノマスターの伝統 とチタンの先進性

ゼニスは伝統を重んじるブランドとしても知られています。今年創業160年を迎える老舗です。
特に1969年より製作し続けているムーブメント“エル・プリメロ”を現代に受け継いでいます。
伝統的なムーブメントの魅力と現代的な素材とのコラボレーションと見える一本です。
デザインの特徴:現代的なマット仕上げと質感

クロノマスタースポーツチタンは、コレクションの中でも唯一“サテン仕上げ”で磨かれている1本です。
他のクロノマスタースポーツとは違い、マットで控えめな光沢は男性らしいいぶし銀な雰囲気です。
文字盤もグレーで統一されており、落ち着いた“渋さ”が魅力です。
全体的にはサテン仕上げに面取りはポリッシュと高級感と立体感もしっかりと兼ね備えています。
チタンモデルはクロノマスターの新たな選択肢

高級時計に「重厚感」を重視していた方も、一度手に取っていただければチタンモデルの軽快さに魅了されるはずです。
「クロノマスター チタン」は、日常的に使用しやすく、アクティブなシーンでも邪魔にならない素晴らしい一本となっています。それと共にゼニスが長年磨き上げてきた伝統のクロノグラフに、21世紀の素材であるチタンを融合させた現代的傑作といえます。
是非店頭でご覧くださいませ。
記:長野

ZENITH
クロノマスター スポーツ チタン
品番:95.3100.3600/39.M3100
ケース径:41mm
ムーブメント:ゼニス自社製自動巻きムーブメント(エル・プリメロ3600)
ケース素材:グレード5チタン
ベルト:グレード5チタン
防水:10気圧防水
価格:¥1,617,000(税込)
※2025年5月時点での価格