【ゼニス】時計の名前には意味がある!ゼニス「エル・プリメロ」の由来とは?~ゼニスブティック大阪

こんにちは。
いつもゼニスブティック大阪のブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
今回は、1969年に世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントとして誕生し、2025年に56年を迎えたゼニス「エル・プリメロ」について、その名前の秘密をひもといてみます。
こんな豆知識もご存じいただいていると時計がさらに面白くなると思います。
ぜひ最後までご覧くださいませ。
さて、『エル・プリメロ』の名前にはどんな由来があるのでしょうか?
「エル・プリメロ」誕生の瞬間

「エル・プリメロ」は1969年1月10日に発表されました。その名はスペイン語で「No.1」を意味し、まさに世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントであることを強調するネーミングです。
当時、時計業界では自動巻きクロノグラフの開発が進められており、1969年にはゼニスの「エル・プリメロ」のほか、2社の自動巻きクロノグラフムーブメントがほぼ同時期に誕生しました。
しかし、ゼニスが1月10日に「エル・プリメロ」を発表したことで、「世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント」として歴史に名を刻むことになったのです。
「エル・プリメロ」のすごさ

「エル・プリメロ」の最大の特徴は、その高振動数にあります。毎時36,000振動(10振動/秒)というハイビート設計により、1/10秒単位の計測が可能になりました。
また、競合のムーブメントがモジュール式であったのに対し、「エル・プリメロ」はムーブメント一体型で設計されており、薄さと機能性を両立し、高級機としての完成度が極めて高かいものでした。
他の自動巻きクロノグラフが比較的短期間で開発されたのに対し、「エル・プリメロ」は約7年もの歳月をかけて開発されたという点も、その品質へのこだわりを感じさせます。
クォーツショックと奇跡の復活

1969年は時計業界にとって大きな転換点でした。同年、世界初のクォーツ腕時計が発表され、機械式時計業界は大打撃を受けます。
ゼニスもアメリカ企業に買収され、「エル・プリメロ」を含む機械式ムーブメントの生産中止が決定し、設計図や工具は廃棄を命じられました。
しかし、ゼニスの熟練時計師シャルル・ベルモは、機械式時計の未来を信じ、設計図や金型、部品を密かに屋根裏に隠します。
そして1980年代に機械式時計の復活の兆しが見え始めたころ、彼が守り抜いた資料をもとに「エル・プリメロ」は奇跡の復活を遂げたのです。
いまなお輝く「エル・プリメロ」

「エル・プリメロ」は誕生から56年以上が経過した現在も、ゼニスのクロノグラフモデルに搭載され続けています。
その精度と信頼性は、名門時計ブランドの多くが採用したことからも証明されています。
ゼニスというブランド名は「天頂(最高点)」を意味し、その象徴とも言える「エル・プリメロ」は、まさに時計界の頂点で輝くムーブメント『ナンバー1』です。
そして何よりも素晴らしいのは、「エル・プリメロ」が今もなお製造され、実際に手に入れ、楽しんでいただけます。
時計好きなら一度は手にしてみたい、そんな特別なムーブメントをあなたも手に入れませんか?